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テスラ新モデル見送り、成長妨げのリスクに?

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みなさん、こんにちは。
今日は、次の2つの記事についてテスラについて考察してみます。

①The Wall Street Journal
https://jp.wsj.com/articles/elon-musks-decision-to-slow-new-tesla-models-risks-holding-up-growth-11643582073
②Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-01-27/R6CCW8T0G1KW01

POINT

単なるEVメーカーを超えるテスラの挑戦

100年前のフォードの轍を踏まないか

業界の慣行を破るマスクCEOの挑戦

イーロン・マスクCEOは、1/26の電話会見の際、納車台数の年平均50%増を目指すが、2022年に新モデルを市場に投入する計画はなく、2023年に生産延期されたピックアップトラック「サイバートラック」や、予告していた2万5000ドルのEV大衆車の開発も進めていないと説明しました。ごく限られた数のモデルしか販売しなくても世界有数の自動車メーカーの仲間入りができると考えいるようです。

この発言を受け、2021年10-12月(第4四半期)決算では利益が市場予想を上回り、過去最高を記録したにも関わらず、株価は急落してしまいました。マスCEOの発言はいつもボラティリティを生んでしまいますね。

では、マスクCEOは何に挑戦しようとしているのか?この会見の中で、マスクCEOは「オプティマス・ヒューマンロボット」(汎用=はんよう=人型ロボット)について語っています。テスラ社は今年取り組む最重要事業であり、この汎用人型ロボットについて、米国の労働力不足に対応する意味で重要になると述べました。自社工場で最初に実用化する見通しを示し、「いずれ自動車事業より重要になる潜在力を秘めている」と説明しました。

このロボットについては、昨年の8月に「危険で繰り返し多い退屈な仕事」用の人口ロボットの計画を明らかにしており、22年は車の新しいモデルの開発より、このロボット開発をメインに進めることが、将来の生産台数の向上に繋がると考えているのだと考えられます。

100年前のフォードの経験

約100年前のフォードの経験はテスラへの警告になるかもしれないと、バークレイズのアナリストであるジョンソン氏は最近の投資家向けリポートで述べています。同氏によると、フォードはT型の成功により、1921年に米自動車市場のシェア約60%を握りました。その後の数年、T型に注力したが、そうするうちにGMなどのライバルが幅広い車種を発売してフォードの市場シェアを切り崩し、1927年にはフォードのシェアは16%にまで落ち込みました。
ジョンソン氏は、「将来の具体的な製品に関する詳細がほとんどないため、テスラは1920年代のフォード・モデルTの歴史を繰り返す危険性がある」と書いています。

さいごに

上述より、テスラが今年新モデル見送ったことが、成長妨げのリスクになるのでしょうか?
最後にまとめとして個人的には、新たな成長戦略に投資しているテスラにとっては、成長の妨げにはならないのではと思います。確かに同社の新しいモデルを見る機会が減るということは、消費者目線では寂しいことではありますが、いつも新しいイノベーションを示してくれるマスクCEOの今後に注視していきましょう!

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それでは次回をお楽しみに👋

※投資は自己責任で

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