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Twitterの株価は今後伸びるか!?イーロン・マスク氏が取締役に就任!

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初心者ブロガー

「テスラのCEOである、イーロン・マスク氏が米ツイッターの取締役になったんだって。ツイッターの株価は、今後伸びていくのかな!?」

 
みなさん、こんにちは、シューカブです。
米ツイッターは2022年4月5日、テスラのイーロン・マスクCEOを取締役に迎えると発表しました!前日の4日、イーロン・マスクCEOが、ツイッター株を9.2%取得していることが明らかになると、一時株価は30%上昇しました。さすが発信力のあるイーロン・マスク氏です。
初心者投資家さんのように、ツイッターの株価は今後伸びていくのか気になっている方も多いはず。そこで今回、ツイッターのファンダメンタルズ分析をしつつ、今後のツイッターについて考察していきましょう!

The Wall Street Journal
Bloomberg

イーロン・マスク氏がCEOのテスラ社について、記事を書いています。
まだご覧になっていない方は、こちらもどうぞ。

この記事の内容

  • ツイッター社
  • ツイッター株のファンダメンタルチェック!
  • 暗号資産とツイッター

ツイッター社

ツイッターは2006年3月設立。2013年に米国株式市場(NYSE)に上場し、2018年にはS&P総合500種指数.SPXの構成銘柄に採用されました。
英語で鳥のさえずりを意味する「tweet」(日本語で「つぶやき」)と呼ばれる140文字の言葉や画像、動画をインターネット上に発信するプラットフォームを提供しています。
緩い「つながり」(人間関係)が発生し、広い意味でのソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の1つといわれることもあります。また、このツイッターのプラットフォームは、フォロワーとコミュニケーションをとるだけでなく、様々なオンラインコンテンツにつながるディスカバリープラットフォームとしても活用されています。
皆さんも「ツイッター」、一度は聞いたことはありますよね!

ツイッター株のファンダメンタルズチェック!


では、投資をする上で押さえるべきポイントはクリアーしているか、ツイッター株のファンダメンタルズチェックをしていきましょう!

①売上は右肩上がりか?


 
こちらは、テスラの損益計算書です。
総収益(Total Revenue)を見てみましょう。

  • 2018年は、約30億ドル(3499億円) ※1$=115円計算
  • 2019年は、約35億ドル(3978億円)
  • 2020年は、約37億ドル(4273億円)
  • 2021年は、約51億ドル(5839億円)

2018年から2021年の総収益は、約30億ドルから51億ドルと4年間で70%増です。2018年から2019年の1年間では、13.7%増、2019年から2020年では7.4%増、2020年から2021年では36.6%増となっています。総収益については、右肩上がりの成長をしているといえます。

②利益率は高い?

次に利益率を見てみましょう。
利益率とは、「当期純利益(Net Income)÷売上高(Total Revenue)×100」で表され、会社が本業で得た利益を言います。

  • 2018年は、約 39.6%
  • 2019年は、約 42.4%
  • 2020年は、約-30.6%
  • 2021年は、約- 4.4%

ツイッター社は創業以来、長らく赤字が続いていましたが、2018年は黒字転換しました。2018年の利益率は39.6%で、2019年度は42.4%でしたが、2020年にまた赤字に戻ってしまいました。
新型コロナウィルス感染拡大による経済活動の停滞により、業績が低迷している広告主の広告費用削減が影響したと考えられます。2020年に大きく落ち込んだ後、2021年度には、まだマイナスながらも利益率を上昇させたといった状況です。

2021年度については、2016年の株主集団訴訟の和解金にかかったお金が約7.7億ドル計上されており、営業損失も-4.9億ドルとなっています。
また気になるのは、当期純利益(Net Income)でしょうか。
売上は年々伸びているものの、2021年度の当期純利益は-2.2億ドルで、2020年度は-11.4億ドルとマイナスは減らしていますが、まだ赤字の状況です。
創業以来赤字が続き、ようやく黒字になったと思ったらまた赤字…。ツイッターは2011年の創業なので黒字まで7年かかり、創業からの11年間で黒字は2年間のみという現状です。
ツイッターの全世界の月間利用ユーザー数宇は3億3000万人で、SNSではメジャーなツールといえます。同じ系統のSNSであるメタ・プラットフォームズはGAFAMと呼ばれる世界を牽引する巨大企業で、儲けも年々増加させていっているのに、ツイッターはなぜ?と感じられずにはいられません。ビジネスモデルに問題があるのでしょうか??

③EPSは伸びている?

次はEPSです。
EPSとは、1株あたりの当期純利益のことで、「当期純損益÷発行済株式指数」をいいます。
ちなみに、当期純損益とは「売上-費用&税金=最終利益(当期純損益)」です。

  • 2018年は、 1.60%
  • 2019年は、 1.90%
  • 2020年は、 -1.44%
  • 2021年は、 -0.28%

EPSについても、先ほどの利益率と同様、2019年度までは伸びていましたが、2020年、2021年度にマイナスという状況です。2021年は少しですが伸びている状況です。

④営業キャッシュフローは増えている?


 
では、次にキャッシュフローを見てみましょう。
キャッシュフローとは、現金の流れを言います。財務諸表の1つであるキャッシュフロー計算書は、

・「営業活動によるキャッシュフロー」
・設備投資などの「投資活動によるキャッシュフロー」
・資金調達などの「財務活動によるキャッシュフロー」

の3つの項目に分けられます。

特に、営業キャッシュフロー(Operating Cash Flow)は、商品の仕入や販売など、主に営業活動による現金収支を表したものです。営業キャッシュフローがマイナスになるということは、営業活動を維持するために、資金調達が必要な状態にある、ということを表します。
事業の成長に力を入れたい企業にとっては、営業キャッシュフローは多いほど良いということになりますね。

では、ツイッターの営業キャッシュフローを見ていきましょう。

  • 2018年は、約 13.4億ドル (1540億円) ※1$=115円計算
  • 2019年は、約 13.0億ドル (1499億円)
  • 2020年は、約 9.9億ドル (1142億円)
  • 2021年は、約 6.3億ドル ( 728億円)

営業キャッシュフローについては、年々減少していることが分かりますね。2021年度は、2018年度の半分以下になっています。

営業キャッシュフロー以外もキャッシュフローについても見ていきましょう。

投資活動によるキャッシュフロー(Investing Cash Flow)とは
資金や資産を運用した際に得たお金、新たに設備投資した際に支出したお金の増減が記載されます。
「投資活動によるキャッシュフロー」はプラスが良いというわけではなく、成長している企業では、継続的に設備投資や資産運用を行っているため「投資活動によるキャッシュフロー」はマイナスになることがほとんどです。
「営業活動によるキャッシュフロー」がプラスで「投資活動によるキャッシュフロー」がマイナスになっている企業は、健全な企業と言えるます。

財務活動によるキャッシュフロー(Financing Cash Flow)とは
企業の資金調達に関する項目です。こちらもは一概にプラスになった方が良いというわけでもなく、マイナスになった方が良いというわけでもありません。新たに借入を行った時は、プラスになります。
設備投資のための借入であればポジティブな要因、運転資金が足りないための借入であればネガティブな要因となります。財務活動によるキャッシュフローの分析は、他の項目を見て総合的に判断する必要があります。

ではツイッターを見てみましょう。「投資活動によるキャッシュフロー」は、2020年度までマイナス。「財務活動によるキャッシュフロー」は、2019年度と2021年度はマイナスになっています。キャッシュフロー計算書だけでは全体を把握することは出来ませんが、設備投資は毎年行っており、黒字の2018年度と2019年度については、ポジティブに捉えることができます。詳しくは貸借対照表を見て判断する必要がありますね。

⑤競争優位性はあるか?

次に競争優位性について見ていきましょう。
ツイッターは、今この瞬間に感じたことをつぶやき、他のユーザーとコメントやリツートでやり取りするシンプルなSNSです。(ツイッター社自身は、SNSではないとしていますが。)そのシンプルさや緩い「つながり」により、先ほども触れましたが、ツイッターの全世界の月間利用ユーザー数は3億3000万人います。

僕はこの「つながり」というキーワードにツイッターの競争優位性があると考えます。

なぜかというと、この「つながり」を特に重要視している、いわゆる「Z世代」を取り込むことで、ビジネスチャンスが飛躍的に広がっていくからです。Z世代とは、1996年~2012年に生まれた世代の人達のことを指し、これからの経済を動かしていく年代です。
その上の世代を「Y世代」といい、下は「ミレニアル世代」とも呼ばれます。日本では少子高齢化であまりピンときませんが、アメリカでは、世界人口77億人の割合でみてみるとY世代31%に対して、Z世代32%で、全世代の中で一番割合が多い世代なのです。
子どものころからスマホやネットを身近に使い、文字や画像、動画のやりとりにとどまらず、デジタル空間で常につながる状態になれる音声SNSや仮想空間アプリの利用が、このZ世代ではこの伸びているそうです。
これらのことを背景として捉え、ツイッターが最近買収した企業を重ねて見ると、さらにツイッターの調合優位性が見えてきます。
若者層から人気の画面共有グループ動画チャットアプリの「Squad」、ソーシャルポッドキャストアプリの「Breaker」、メルマガ配信サービスの「Revue」がそうです。
先ほど触れたような、文字や画像、動画にとどまらない、リアルタイムに複数人とつながることが出来るこれらのアプリの買収は、ツイッターのビジネスモデルを変えるきっかけになると想像ができます。

いかがでしょうか!?皆さんも考えてみてください!

Z世代については、以前記事にまとめました。詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ

暗号資産とツイッター


ツイッターの競争優位性はあると感じていただけたでしょうか!?
さらにイーロン・マスク氏がツイッターに取締役として来たことで、これまでの収益に結びつかなかったツイッターのビジネスモデルは、変わっていきそうですね。

そのために重要となるキーワードは「暗号資産」だと、僕は思います。

2022年3月14日、マスク氏は、ツイッターのフォロワーに対し、「不動産や株のように物理的に存在するモノを所有する方がいい」とアドバイスをしました。しかし、自身が保有しているビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ドージコイン(DOGE)は売却しないとつけ加えるほど、警告付きではありますが、彼自身は暗号資産(仮想通貨)の支持者です。

またイーロン・マスク氏は大学時代、「世界に影響を与えることができるものは何か?と考えたときに、5つが浮かんだ。そのうちの3つはポジティブな結果を生むもので、2つはクエスチョンマークだった。」と語っています。その3つとは、「インターネット」「持続性のあるエネルギー」「宇宙」の3つです。
そして、彼の事業に対する根幹は、「人類を絶滅から防ぎ、進化させる」ことです。この信念をもとに、ペイパル(X.com)(前進はZip2)やテスラ、スペースエックスをはじめとする事業を成長させてきました。

これらのことから、イーロン・マスク氏がツイッターの株を取得し、取締役になったことは、単に言論の自由の改革だけに留まるとは思えません。先に書いたように、世界に影響を与えるであろうと考えた「インターネット」と、人類を進化させていく可能性を秘めている「暗号資産」を使い、ツイッターの進化を画策していると、イーロン・マスク氏は考えていると、僕は思います。
具体的にはNFTをはじめとする「暗号資産」を活用し、サブスクリプションシステムで継続的な利益を創っていく。フォロワーの共有空間内でのモノの取り引き(売買)などで生まれる収益、Z世代のような今後も増加していく、インターネット世代をターゲットにした広告事業など、が考えられますね。まぁ、僕のような凡人では計り知れないことが生まれる可能性の方が大きいですが。

また、テスラの記事でも記載した、テスラ社の「マスタープラン」に今後、ツイッターの事業も加わっていったとしたら、どうなるのかな!って浪漫じみたものも感じてしまいます。

この記事が、皆さんの投資の一助になれれば幸いです!

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それでは次回をお楽しみに👋

※投資は自己責任で

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